「黄帝内径より」
夏は「生長」の季節という。
この3ヶ月間、天地間に陰陽の気が盛んに交流する。
陽気が多く発生するので、万物がどんどん成長して咲き栄える。
夏の養生法
夜は早く寝、朝早く起きる。
日の長さと暑さを厭うことなく、物事に怒らずに気持ちよく過ごすべきである。
つまり夏の満開した花と同じように、体内の陽気を程よく発散させる。これは夏の「成長」の気に相応する養生法である。これに背くと夏によく行動する心気が痛む。すると秋になって瘧(おこり※発熱・悪寒やふるえ)になるのである。

夏の養生は、早寝早起きを心がけ、日の長さや暑さを嫌がらずに、活発に汗をかいて体内の陽気を発散し、中に籠らないようにしましょう、怒らず、日々を晴れやかに過ごしましょう、ということですね。
そして夏に最も影響を受けやすいのが五臓の「心」です。
(中医学では一つの臓器である「心臓」とは違う捉え方をされています)
「心(しん)」は「君主の官」と呼ばれていて、安定した精神状態を維持し、五臓六腑を統括し、すべての生命活動の働きを支えているとされています。